## 椿咲快楽:回顧録『オールドマン・カオス』
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### 一、 序曲:昭和百年、混沌の初春
時は**昭和百年**という、めくるめく記念すべき節目の御代。目出度き初春の光の中、我々はふたたび二〇二五年、あの乙巳(きのとみ)の年に綴りし雑記の箱を開く。
海原を隔てたかの「美しい国」アメリカでは、比類なき豪傑――トランプ氏が再び玉座へと舞い戻った。
混沌の世に、さらなる混沌(ケイオス)を重ねていかんとするその勢い。胸騒ぎと戦慄が入り交じる中、ふと気づく。御歳八十を目前に控えたあの老怪物の、底知れぬ跳躍力を。
> 「俺もまだ、やれる」
> 「私もまだ、歩める」
> 「わしも、この大地を蹴ることができる」
日本中の、いや世界中の無数の高齢者たちにどれほどの電撃を走らせただろう。インスパイアし、スティミュレーションを与え、乾いた魂に火を灯したことか。
――かくなる私も、いまだアラカン。血潮は静かに、しかし熱くたぎっている。
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### 二、 転調:跳躍の果てのプロローグ
さあ、飛び出そうではないか、すべてのオールドマンたちよ。
トランプリズムを軽やかに纏い、荒波の世へと突進と行こう。
すっと立ち上がる。
大いなる決意を胸に、大地を蹴って――跳ぶ!
……ああっ、これは夢か幻か。
驚天動地の瞬間に訪れたのは、容赦なき膝の崩落。
腰の奥底より走り抜けし激痛、ヘルニアの洗礼。スリップドディスク。
伊藤琢哉(伊東四朗か?いや、遠い記憶の残響か)。
切なさは募り、センチメンタリズムの波に呑まれ、私たちはただ静かに回顧主義(レトロスペクション)のなかに佇むのであった。
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### 三、 結語:色褪せぬ滑稽と美学
古びた年賀状の文字をなぞりながら、私たちは笑い、そして微苦笑する。
トランプの「ト」の字もすでに過去の歴史のワンシーンかもしれないが、あのとき確かに、私たちは「老いることの滑稽と、足掻くことの美しさ」を紙面に刻みつけていたのだ。
ゴーバック・イン・タイム。
ノスタルジーに身を委ね、膝をさすりながら――。
今年もまた、軽やかに、そして盛大に、転んでみせようではないか。伊藤琢哉
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