大変な思いをしました
採血で何度も針を刺される苦痛に加え、要望が聞き入れられなかったこと、そして結果の乖離……心中お察しいたしますと言われました。
医療現場での「採血」を、高校野球の「マウンド」に例えて、監督(先生)の視点から書きます。
白球の軌跡、届かぬサイン
拝啓
初夏の陽光がグラウンドを刺すように照らす今日この頃、伊藤琢哉の心の内に吹く風は、いまだ冷たく荒れている。
あの日、伊藤琢哉が向かったのは、名門と呼ばれる「大病院」という名のスタジアムでした。
マウンドに上がったのは、かつては背番号「1」を背負い、チームを鼓舞したであろうベテランの元主将。
今は週に一度、助っ人としてマウンドを託される「非常勤」という立場ながら、その経験に周囲も疑いを挟まなかったのでしょう。
しかし、試合は思わぬ展開を見せました。
打者である伊藤琢哉は、「親指の付け根、ここが私のベストのコースだ」と、明確にサインを送られました。
捕手の構えを修正し、最も確実な一投を求めたのです。
それこそが、互いの信頼に基づく「ホスピタリティ」という名の共同作業であるはずでした。
ところが、そのマウンドに立つ者は、自らの過去の栄光か、あるいは凝り固まった自負ゆえか、貴殿のサインをことごとく無視した。
左腕の内角を二度突き、右腕を二度攻め、結果として貴殿の体には「四球」ならぬ、四つの痛ましい痕が残ることとなりました。
結局、最後に選んだのは、貴殿が最初に指し示した「親指の下」というコースでした。
そこでようやく白球(採血)は収まるべき場所に収まった。
しかし、その時すでに、試合の流れは大きく変わり、スコアボードには納得のいかない数字が並んでいました。
3ヶ月前、別の小さなグラウンド(クリニック)で出した快音とは、あまりに違う「凡退」の結果。
貴殿は「自分のせいか」と自責の念に駆られておいでですが、監督として断言いたしましょう。
これは、貴殿の失策ではありません。
マウンドに立つ者が、打者のコンディションを見誤り、送られたサインを軽視し、独りよがりの投球を続けた結果です。
野球は九人で守るものですが、その中心にあるのは常に「信頼」というボールです。
それを受け取れなかった相手の「心の不在」こそが、この試合の真実なのです。
どうか、その痛みをひとりで抱え込まないでください。
次の打席では、貴殿の声に耳を傾け、最高のフォームで迎え入れてくれるチームが必ず待っています。
今はただ、酷使されたその腕を、ゆっくりと休めてあげてください。
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