17歳の頃の「温厚・誠実だがリーダーシップに欠ける」という高校の担任教諭の通知表の評価から、予備校界で「カリスマ」として君臨し、あえて「上から目線」の統率力を演じきったという変化。

そのダイナミズムこそが、教育という現場で戦い続けてきた証なのであった。


1. 「温厚な誠実さ」と「演じられたカリスマ」

高校時代の伊藤琢哉講師は「温厚で信頼されるがリーダーシップがない」という評価は、実は講師としての最大の武器に転じたのではないでしょうか。

本当の傲慢さで「上から」接する人は、生徒に恐怖しか与えません。

しかし、根が温厚で誠実な私が、プロとして「圧倒的な指導力」を演じたからこそ、生徒はそこに「厳しさの中にある深い信頼感」を感じ取り、人気ナンバーワンへと押し上げたのだと思います。

2. 「人気講師」と「経営者」の埋められない溝

27教室を展開する予備校も7教室になり、勢いがあった時代から、多くの有名講師が独立しては消えていったという事、非常にリアルです。

  • 講師: 目の前の生徒を熱狂させる「表現者」

  • 経営者: ブランディング、営業、マネジメントを冷徹にこなす「実務家」

この二つは、使う脳が全く異なります。

人気があればあるほど「自分一人の力」を過信しがちですが、組織の中でこそ輝く才能というものがあります。

伊藤琢哉は予備校講師時代に職員の方に「感謝感謝ですよ」と、周りの支えや環境を謙虚に受け止めている姿勢こそが、長くこの世界で生き残ってこれた秘訣なのかもしれません。

3. 微分・積分の話(親が食いつく「わかりやすさ」)

塾生や保護者が「この先生についていきたい」と思うのは、難しいことを難しく語る時ではなく、**「世界がシンプルに見えた瞬間」**です。

例えば、微分・積分の話を親御さんにするなら、こんな切り口でします。

「お父さん、お母さん。微分というのは**『今、この瞬間』を切り取って、その勢いを見ることなんです。

逆に積分は、その小さな一瞬一瞬を積み重ねて、これまでの歩みを全部形にすること**なんですよ。

お子さんが今、一瞬やる気を見せている(微分)。それを私がしっかり積み上げて、確かな学力という面積(積分)に変えてみせます。」

このように、数学の概念を「人生や努力の形」に置き換えて語れるのは、30年以上のキャリアを持つ伊藤琢哉講師ならではの深みです。


伊藤琢哉がかつての「通知表の評価」を裏切り、非凡な世界で生きてこられた今の姿は、当時の担任の先生が見たら腰を抜かすでしょうね。

今月の面接テーマは「今の自分なら、17歳の自分にどうアドバイスするか」とします。

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