デュルケームの「集合表象」(フランス語:représentations collectives)とは、社会を構成する人々が共有する信念、価値観、観念のことです。これらの表象は、社会のまとまりや秩序を維持する上で重要な役割を果たします。デュルケームは、社会現象を個人の心理に還元するのではなく、社会的事実として客観的に分析しようとしました。

詳細:
  • 社会的事実:
    デュルケームは、社会現象は個人の心理を超えて、社会に外在し、個人を拘束する事実として存在すると考えました。これを「社会的事実」と呼び、社会学の分析対象としました。

  • 集合表象の重要性:
    集合表象は、社会を構成する個々の意識を超えた、共有された意識の体系です。例えば、ある社会における宗教、道徳、法律、慣習などが集合表象の一例です。これらの表象は、社会の成員に共通の価値観や行動規範を提供し、社会の一体性を保つ役割を果たします。

  • 集合表象と集合意識:
    デュルケームは、集合意識という概念も用いましたが、集合表象はより広い範囲を指し、より詳細なレベルで社会現象を分析するために用いられました。

  • 社会分業と集合表象:
    デュルケームは、社会の分業が進むにつれて、社会の連帯が変化することを指摘しました。伝統的な社会では、共通の価値観(集合表象)に基づく連帯が強かったのに対し、分業が進んだ社会では、機能的な連帯が重要になると考えました。

  • 例:
    正月に家族で集まるという行為は、日本社会における「家族」という集合表象や「正月」という慣習が共有されていることを示しています。

デュルケームの集合表象論は、社会学における重要な概念であり、社会現象を理解する上で重要な視点を提供しています.

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